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深い河





おはようございます、にしむらです。




今日は私の大好きな本について紹介させてください
少し長くなるかもしれませんのでお時間ある方はお付き合いください




遠藤周作の「深い河」です







何が正しくて、何が罪なのか、許すということを考えさせる純文学なのですが私が本の中で一番好きな作品です。





クリスチャンではないのですがプロテスタントの大学だったので毎週礼拝があり賛美歌を歌ったりしていました









正直大学に入るまでは無縁の存在で…。




ですが、礼拝を受けるうちに、その日読む聖書の言葉が胸にグサっと刺さるようになりました。






その時に抱えている私の邪な部分といいますか、汚らわしい心をつく言葉といいますか。




それは人間の弱さであり誰もが持っている心だと思います。




それから遠藤周作さんや三浦綾子さんの作品を読むようになって、私は今の主人に出会った時にこの「深い河」を貸してもらいました。




まぁそれが主人との馴れ初めではあるのですが(笑)




物語は、老年期に差し掛かった男、磯辺の妻が癌で亡くなる場面から始まります。




臨終の間際、うわ言で必ず自分は輪廻転生しこの世界のどこかに生まれ変わる、必ず自分を見つけてほしいと言い遺します。



磯辺は今まで知らなかった妻の情熱的な愛情と特に意識もしていなかった死後の転生に捉われ、日本人の生まれ変わりがいるという少女を探しにインドにむかいます。



磯辺は妻の転生があるかないかで迷い、誰かを心から愛することが出来ない美津子は大津という過去に弄んだ男を探します。






磯辺と美津子の他にも業を背負う日本人5人がそれぞれの理由でインドへの旅行を決意します。




聖なる河ガンジスは、すべての人間の業を包み込む。
綺麗ではない河にありながら、人々が沐浴をする聖なる河。




生と死が入り混じる混沌がそこにあります。




なにが正しいことで、なにが罪なことなのか。





一神教の神を信じられる西洋人のキリスト教と、八百万の神に馴染み深い日本人のキリスト教観の違いは遠藤周作の作品で多いテーマでもあります。




5人のそれぞれの状況と共に進行して行く物語なので、短編の連作に近い構造なこともあってわりと読みやすいです




遠藤周作の70歳の時の作品ですが、人間の心の奥底に潜む影の部分が特によく描かれています。




私の心にもある影。
それを見つめ、認めることは時に大事なことだと思っております。




私にとっての聖書は遠藤文学かもしれません(笑)




長くなりました
久しぶりに読み返そうと思って手に取りました




今日は全日診療、明日は休診日となっております、よろしくお願いします




にしむら
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